2026年10月11日
皆さん、こんにちは。望月内科消化器内科クリニック院長の小池弘太です。今回もペンギンのお話を少しさせていただきます。
皆さんペンギンが上手に泳ぐのはご存じですよね?そんなペンギンは実は鳥なんです。もちろん鳥は肺呼吸なので泳いでいるときは呼吸ができません。長時間泳いでいることができるペンギンは、潜水に適した体の仕組みを備えた「潜水の達人」なんです。
・ ペンギンはどうして長く潜っていられるの?
ペンギンは水中で呼吸をすることができません。それでも長く潜っていられるのは、酸素を効率よく蓄え、使うための仕組みがあるからです。
潜水する前には肺に空気を取り込み、血液中のヘモグロビンや筋肉中のミオグロビンにも酸素を蓄えます。さらに、潜水中は心拍数を低下させるなどして、酸素の消費を抑えます。
つまり、ペンギンは息を止めているときに、限られた酸素を上手に使うことによって、水中で活動できるのです。
・ 人間は眠っている間も、呼吸を続けています
では、私たち人間はどうでしょうか。
人間は眠っている間も、無意識のうちに呼吸を繰り返しています。
ところが、眠っている間に空気の通り道である「上気道」が狭くなったり、塞がったりすると、呼吸が弱くなったり、一時的に止まったりすることがあります。
これが「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」です。
ペンギンは潜水中に苦しくなると水面に上がって呼吸をします。
一方、人間の睡眠時無呼吸症候群では、自分の意思とは関係なく何度も呼吸が止まったり、浅くなったりします。呼吸が妨げられるたびに睡眠が分断され、体が十分に休息できなくなってしまうのです。
・「いびき」は無呼吸のサイン?
睡眠時無呼吸症候群では、次のような症状がみられることがあります。
睡眠中の呼吸の異常は、自分自身では気づきにくいものです。ご家族からのいびきや無呼吸の指摘が、診断の重要な手がかりになることがあります。
睡眠時無呼吸症候群では、睡眠の質が低下するだけでなく、高血圧や心血管疾患などとの関連が知られています。
いびきが大きい方、肥満傾向の方、高血圧などの生活習慣病がある方は、一度睡眠の状態を振り返ってみましょう。
・検査や治療は?
睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、問診や診察を行い、必要に応じて自宅でできる検査を行います。手や鼻などにセンサーを付けて、寝てもらい、睡眠時の呼吸状態を評価します。結果によって、さらに詳しい睡眠検査を行ったり、すぐに治療の相談などを行うことがあります。
肥満が原因になるため、生活習慣の改善がとても大事ですが、その他に代表的な治療として、CPAP(シーパップ)療法があります。睡眠中に専用のマスクから空気を送り、気道が塞がるのを防ぎます。
・食事や運動と同じように、睡眠にも目を向けてみましょう
水中を泳ぐペンギンは無呼吸状態でも、酸素を効率よく取り込み、体のすみずみまで上手に使えています。
私たち人間は無呼吸状態では体調不良を起こしてしまいます。
「いびきが大きい」「日中に眠い」「朝から疲れている」
そんな症状が続いている方は、当院でもSASの検査・治療を行っているため、どうぞお気軽にご相談ください。
