【第6回】「気象病」による頭痛のメカニズムと対策 ペンギンは気象病には悩まない!?|望月内科消化器内科クリニック|静岡市葵区の胃カメラ・大腸カメラ

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【第6回】「気象病」による頭痛のメカニズムと対策 ペンギンは気象病には悩まない!?

【第6回】「気象病」による頭痛のメカニズムと対策 ペンギンは気象病には悩まない!?|望月内科消化器内科クリニック|静岡市葵区の胃カメラ・大腸カメラ

2026年7月01日

皆さん、こんにちは。院長の小池です。今回も消化器とはあまり関係はないのですが、季節的なもので、*気圧による頭痛* についてです。

今後こそペンギンは無関係でしょ。と思われたかもしれませんが、どうにかペンギンにも結び付けてお話もさせていただきます。


「雨が降りそうになると頭が痛い」「気圧が下がると調子が悪くなる」 最近そのような訴えをされる患者さんが多い気がします。
こうした天候の変化に伴う体調不良は、「気象病」あるいは「天気痛」と呼ばれています。正式な病名ではありませんが、多くの方が悩まされている症状であり、決して気のせいではありません。特に片頭痛をお持ちの方では、気圧の変化によって症状が誘発されることが少なくありません。
一方、南極という極めて過酷な環境で暮らすペンギンたちは、猛吹雪や急激な気圧・気温の変化にも適応しています。今回は、そんなペンギンの優れた適応能力に少しだけ学びながら、気象病のメカニズムと対策をご紹介します
 
なぜ天気が悪い・気圧が下がると頭痛が起こるの?
気象病の発症メカニズムはまだ完全には解明されていません。しかし現在は、**耳(内耳)・自律神経・三叉神経血管系**が互いに影響し合うことで症状が起こると考えられています。

① 内耳は「気圧センサー」
耳の奥にある内耳は、平衡感覚をつかさどる器官ですが、同時に気圧の変化を敏感に感じ取るセンサーとしても働くと考えられています。低気圧が接近すると、この刺激が自律神経中枢に影響を及ぼすとされています。

② 自律神経のバランスが変化する
通常、自律神経は交感神経と副交感神経がバランスを保ちながら働いています。
しかし気圧変化というストレス刺激を受けると、このバランスが崩れ、血管運動や心拍数、消化管運動、筋緊張など全身のさまざまな機能に影響が及びます。
その結果、頭痛、めまい、倦怠感、肩こり など、多彩な症状が出現します。

③ 三叉神経が刺激され、片頭痛
片頭痛では、脳の表面に分布する三叉神経血管系が重要な役割を果たしています。
気圧変化などの刺激を受けると、自律神経を介さずに三叉神経が刺激を受けて片頭痛が生じることがあります。
 
ペンギンが圧力変化に強い理由
ペンギンは数百メートルもの深さまで潜水し、急激な水圧変化に耐えることができます。
これは、中耳や気嚢の圧力調節機構、柔軟な胸郭構造、さらには循環動態を巧みに制御する能力などによって行われています。
人間の内耳はこれほど劇的な圧力変化に対応するようには進化しておらず、わずかな気圧低下でも敏感に反応し、気象痛につながることがあります。
このように人間とペンギンでは体の構造は大きく異なりますが、「環境変化への適応能力」という点では、私たちも生活習慣によってある程度サポートすることができます。
 
気象病を予防する3つのポイント


① 耳まわりの血流を改善する「耳マッサージ」
内耳周囲の血流低下は、気圧変化への過敏性を高める可能性があります。そのため内耳周囲の血流改善を目的とした耳のストレッチをすることで、効果が得られることがあります。天気が崩れる前に行うのがおすすめです。
 ・耳を上へ5秒引っ張る
 ・横へ5秒
 ・下へ5秒
 ・最後に耳を軽くつまみ、後ろへ5回ほど回す
痛みのない範囲で無理なく行いましょう。

② 首・肩を動かして自律神経を整える
首や肩の筋肉が緊張すると血流が低下し、頭痛の誘因となることがあります。
おすすめなのが「ペンギン・エクササイズ」です。
 ・胸を軽く張る
 ・両腕を体の横につける
 ・手首を外側へ曲げ、ペンギンの羽のような形にする
 ・肩甲骨を寄せるよう意識しながら、腕を小さく20回ほど動かす
肩甲骨周囲や首の筋肉がほぐれ、血流改善やリラックス効果が期待できます。

③ 体を冷やさない
ペンギンには、「奇網(きもう:ワンダーネット)」と呼ばれる熱交換システムがあります。動脈と静脈が密接に並走することで熱を効率よく保持し、寒冷環境でも体温を維持しています。
人間には同様の構造はありません。そのため、首・手首・足首を冷やさないことや、温かい飲み物を取り入れることで、自律神経も安定しやすくなります。
 
まとめ>
気象病は命に関わる病気ではありません。しかし日常生活に影響を与え、質を大きく低下させることがあります。
耳まわりのケアや首・肩のストレッチ、十分な睡眠、規則正しい生活を心がけることで、症状が軽減する方も少なくありません。
しかし一方で、
・突然経験したことのない激しい頭痛
・手足のしびれや麻痺
・ろれつが回らない
・意識障害
・高熱や首の硬直を伴う頭痛
などがある場合は、気象病ではなく、もっと重症な脳卒中や髄膜炎など重大な病気が隠れている可能性があります。そのため、速やかに医療機関を受診するようにしてください。
天気は変えられませんが、体の準備は変えることができます。
ペンギンのように環境の変化に負けない体づくりを目指して、毎日の小さなケアを続けていきましょう。

またなにか困ったことがあったらいつでも当院へご相談ください。

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